Departmental Bulletin Paper 災害時初期段階の良好な避難所運営をめぐる地域力と共助組織に関する論考

青山, 貴洋

6pp.39 - 54 , 2018-03-24 , 法政大学公共政策研究科『公共政策志林』編集委員会
ISSN:21875790
NCID:AA12714757
Description
本稿は,大型災害時の避難所生活が,良好且つ安定運営となる要素を自治組織早期形成に求め,内部でこれを成しえない場合,広域ボランティアによる状況把握と外部刺激が有効であることを論及し,さらに2016年熊本地震での避難所支援をめぐる初期段階の課題を,広域ボランティア連携の再構築と地域力の利活用により克服しようと提案するものである。1.避難所の良好運営に必要な要素の分析では,「運営の責任を担うものの存在」(リーダー)と「(避難所)内部と外部の組織が連携した組織」の必要性,さらに内部の自治組織を「早い段階でつくる」ことが求められる。ここではリーダーによる自治組織形成について論ずる。しかし,リーダーが避難所にいるとは限らないため2.以下にこれを保障する力を求める。2.では,先行研究の避難所トライアングル・モデルを手がかりに,自治組織の形成されない避難所にはボランティアによる外部刺激が有効となることを明らかにする。これを筆者の取材と経験による独自視点により,個人・組織・広域・地域それぞれのパターンで分類・説明する。さらに,広域ボランティアの変遷について論じつつ,3.において,熊本地震での「ボランティアの大衆化」によるトラブル,また,ボランティア受入体制の課題について言及する。これらの課題解決として4.に,広域ボランティア連携の再構築による,地域の力を活かし災害対応のマネジメントをサポートする「地域力活用災害マネジメント支援」によって,共助による公助補完の提案を試みている。
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http://repo.lib.hosei.ac.jp/bitstream/10114/13803/1/kss_6_aoyama.pdf

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