紀要論文 表情からの感情理解の発達

藤野, 沙織

(74)  , pp.73 - 81 , 2015-03-31 , 法政大学大学院
ISSN:03872610
NII書誌ID(NCID):AN00226113
内容記述
本研究は,近年子ども達の対人関係の問題の増加が高まり,その背景に,感情リテラシーの不足が指摘されている観点から,改めて子ども達の表情理解と,その表現方法について発達的な検討を行い,子ども達の感情リテラシーの実態を明らかにすることを目的とした。調査は小学1年生,3年生,5年生の計183名を対象に行われた。調査内容は,提示された感情語に対応するイラストを,3つの表情イラストから選ぶEmotion Recognition 課題(ER課題)と提示された表情イラストに自由にラベリングをするEmotion Labeling課題(EL課題)を実施した。その結果,ER課題でもEL課題でも,年齢と共に正答率が高まることが明らかとなった。ER課題では,怒りで1年生と5年生の間との差が顕著であり,怒りの感情語を手掛かりに,他者の怒りの表情に気付く能力は,小学5年生になるとより洗練されることが分かった。EL課題では,幸せや驚きの表情へのラベリングは,小学3年生でも5年生とあまり変わらないが,怒りや悲しみの表情では,その傾向は見られなかった。特に,悲しみの表情は,ほかのネガティブな感情と混同されやすいことが分かった。最後に,今後の表情理解研究の課題について,検討した。
本文を読む

http://repo.lib.hosei.ac.jp/bitstream/10114/10171/1/15_grad_74_fujino.pdf

このアイテムのアクセス数:  回

その他の情報