Departmental Bulletin Paper 人工股関節全置換術後患者における体幹運動機能について
Trunk movements in patients undergoing a total hip arthroplasty
ジンコウ カンセツ ゼンチカン ジュツゴ カンジャ ニ オケル タイカン ウンドウ キノウ ニ ツイテ

村田, 宙

Description
【背景】人工股関節全置換術(THA)の対象となる股関節疾患患者は股関節のみならず体幹にも機能障害を有することが報告されている。その要因として股関節と腰椎の病態は相互に影響し合うことが知られているが、その詳細は十分明らかではなく、矢状面における股関節と脊椎の関連性についての研究が主体で、前額面における体幹運動への影響に関する報告は限られている。本研究の目的は健常者およびTHA前の変形性股関節症患者を対象に前額面での股関節と体幹運動について術前後の評価することである。【対象と方法】THAを施行予定の変形性股関節症患者24例(THA群)と関節疾患、腰椎、変性疾患の既往を除く健常者15例(対照群)を対象とした。方法は股関節機能の評価として股関節屈曲および外転可動域、日本整形外科学会股関節判定基準(JOAHip Score)を計測した。体幹機能評価は、デジタルカメラを使用し前額面における体幹のバランス反応を他覚的に評価する坐位側方傾斜刺激を実施し、刺激前後の胸部ならびに腰部側屈角度と総可動域に対する胸部、腰部側屈角度の割合について算出した。THA群の評価時期は術前と術後6か月とした。統計学的検討は2群間の比較検討とした。【結果】術前のTHA群の腰部側屈角度は、対照群より有意に低値を示した。対照的に胸部側屈角度は、対照群より有意に高値を示した。THA術後は胸部側屈角度が有意に低下し、腰部側屈角度の割合が有意に増加した。【結論】本研究により健常者に比べTHAを受ける変形性股関節症患者では前額面における体幹運動が障害されており、THA後は体幹運動の一部である腰部側屈が改善することが示された。これらの結果は、変形性股関節症患者においてTHAによる股関節機能の改善が前額面における体幹運動を改善させることを示唆している。
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