紀要論文 両耳間時間差音像移動弁別閾値からみた,半側空間無視患者の音像定位能力と脳損傷部位との関係
Relationship between sound lateralization abilities and brain damaged area in unilateral spatial neglect patients judged from inter-aural time difference discrimination threshold

砂原, 伸行  ,  中谷, 謙  ,  能登谷, 晶子

39 ( 2 )  , pp.163 - 170 , 2016-01-27 , 金沢大学つるま保健学会 = Tsuruma Health Science Society, Kanazawa University
ISSN:1346-8502
NII書誌ID(NCID):AA11599711
内容記述
脳血管障害による左半側空間無視(以下,USN)患者 14 例に対して,音の方向感検査の中の両耳間時間差音像移動弁別閾値(以下,閾値)を測定し,聴覚課題での成績である閾値と視覚課題での成績である BIT 行動性無視検査結果との関連について検討した.すなわち視覚課題と聴覚課題という異なる感覚モダリティ間で実施される課題の成績が相関するかを調べ,USN における障害が視覚,聴覚という異なった感覚モダリティに同程度に及んでいるかを明らかにすることを本研究の目的とした.  閾値は音像定位能力の指標とされており,今回対象例ではその値は 370 μ sec から 1186 μ sec までに及んでおり,平均値は 710.7 μ sec(標準偏差 276.1 μ sec)であった.閾値と BIT行動性無視検査結果との間の関係を検討したところ,通常検査,行動検査ともに相関は認められず,視覚課題成績である USN の重症度と聴覚課題成績である閾値との間に関連はみられなかった.つまり USN における障害が視覚,聴覚という異なった感覚モダリティに同程度に及んでいることは確認出来なかった.また脳損傷部位との関連では,閾値の上昇は聴覚路を含む側頭葉及び島の損傷と関係しており,頭頂葉損傷との関連は明らかではなかった.
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http://dspace.lib.kanazawa-u.ac.jp/dspace/bitstream/2297/44381/1/AA11599711-39-2-163-170.pdf

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