Technical Report 大学卒業者の類型と専門コンピテンスの重要度認識との関係性 : 経済学分野を事例として

喜始, 照宣

2018-03 , Mori Arinori Center for High Education and Global Mobility
Description
本稿では、どのような大学卒業生が大学教育を通じた専門コンピテンスの獲得を重要だと考えているのかを明らかにするために、経済学分野を事例とした分析を行う。具体的には、専門コンピテンスに対する重要度認識をもとに卒業生をタイプ分けし、そうしたタイプの違いがどのような要因によって影響されているのかを検証する。分析に使用するのは2016年度コンピテンス調査データ(15年度調査データの一部を含む)である。分析の手順は、1)専門コンピテンス因子の抽出、2)因子の組合せに基づく卒業生の類型化、3)卒業生タイプの規定要因の探索である。おもな知見は以下の通りである。第1に、専門コンピテンスの重要度をもとに因子分析を行い、「応用経済」、「語学・研究」、「理論・基礎」、「統計・計量」の4つの因子を抽出した。第2に、それらの因子得点を用いたクラスター分析によって、卒業生を4タイプに分けたところ、どの因子得点も平均より高いタイプが最も多く、どの因子得点も平均よりかなり低いタイプが最も少ないことが確認された。最後に、多項ロジスティック回帰分析によって、卒業生タイプの違いに影響を与える要因を探った結果、a)民間企業勤務者ほど、専門コンピテンスの重要性を全体的に低く評価するタイプになること、b)大学での専門教育を通じて分野の理解・関心が深まった者ほど、専門コンピテンスの重要性を全体的に低く評価するタイプになりにくいことが見出された。また、c)性別や職種、専門と就職先の関連度も、タイプの違いに一部影響していた。
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http://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/bitstream/10086/29086/1/070_moriWP17-05.pdf

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