紀要論文 連語論的アプローチによる無生物主語他動詞文の日中対照 : 対格名詞が事名詞である場合
A Contrastive Study of Japanese and Chinese in Transitive Sentences with Inanimate Subjects by Using Theory of Collocation : When the Accusative Case Noun is an Abstract Noun
レンゴロンテキ アプローチ ニ ヨル ムセイブツ シュゴ タドウシブン ノ ニッチュウ タイショウ タイカクメイシ ガ ジメイシ デ アル バアイ

麻, 子軒  ,  Ma, Tzu-Hsuan

29pp.43 - 70 , 2017-02 , 大阪大学大学院文学研究科日本語学講座 , オオサカ ダイガク ダイガクイン ブンガグ ケンキュウカ ニホンゴガク コウザ
ISSN:09162135
NII書誌ID(NCID):AN10106606
内容記述
日中両言語における(「行動が意識を変えた/行動改變了意識」のような)無生物主語他動詞文について、それぞれの成立要因とその異同を、連語論的アプローチという方法論およびコレスポンデンス分析という統計手法により分析し、以下の3点を明らかにした。① 対格名詞を「事名詞」に限定した場合、両言語の無生物主語他動詞文の成立においては、動詞の「再帰性」が共通の要因として働いており、また、各タイプの名詞と結びつきやすい動詞の種類も、その名詞の性質と深く関わっている。② 日中の共通点として、主格名詞が具体物であればあるほど「風が勢いを増す」のように、目で直接に捉えられるそれ自体の動きを描写する再帰的な結びつきになりやすく、逆に主格名詞が抽象物であればあるほど「核戦争が文明を破壊する」のように、ほかの対象に抽象的な変化を引き起こす非再帰的な結びつきになりやすいことが挙げられた。③ 日中の相違点として、主格名詞が抽象物の場合、日本語ではほとんど「屈辱が憎悪を生む」のように、それほど影響力がなくても引き起こせる「対象出現」タイプの動詞と結びつく一方、中国語では「理智改造環境(和訳:理性が環境を変える)」のように、より大きな影響力が求められる「対象変化」タイプの動詞と結びつきやすい点が挙げられ、主格名詞の影響力という面において日本語より中国語のほうが相対的に強い傾向が見られた。
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http://ir.library.osaka-u.ac.jp/repo/ouka/all/60637/hnk29_043.pdf

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