Departmental Bulletin Paper <翻訳>私たちが語る物語 : ―多文化的文脈において正義と平等のための教育におけるナラティヴの役割を考える― オードリー・オスラー
The stories we tell : exploring narrative in education for justice and equality in multicultural contexts (Audrey Osler, 2015)
ワタシ タチ ガ カタル ストーリー タブンカテキ ブンミャク ニ オイテ セイギ ト ビョウドウ ノ タメノ キョウイク ニ オケル ナラティヴ ノ ヤクワリ ヲ カンガエル オードリー オスラー

木村, 涼子  ,  佐竹, 友里恵  ,  平野, 智子  ,  片田, 真之輔  ,  キム, ハリム  ,  田中, 稜  ,  Kimura, Ryoko  ,  Kim, Halim  ,  Tanaka, Ryo  ,  Satake, Yurie  ,  Hirano, Tomoko  ,  Katada, Shinnosuke  ,  タナカ, リョウ  ,  サタケ, ユリエ  ,  ヒラノ, トモコ  ,  カタダ, シンノスケ  ,  キム, ハリム  ,  キムラ, リョウコ

22pp.65 - 80 , 2017-03-31 , 大阪大学大学院人間科学研究科教育学系 , Department of Education Graduate School of Human Sciences, Osaka University , オオサカ ダイガク ダイガクイン ニンゲン カガク ケンキュウカ キョウイクガクケイ
ISSN:13419595
NCID:AN1055404X
Description
この論文は、多文化社会において正義と平等を支える教育的プロセスを可能にする、ナラティヴ/語り(narrative以下、ナラティヴ)の役割に焦点を当てる。ホミ・バーバ(Homi Bhabha)(2003)による「ナラティヴの権利/物語る権利(the right to narrate)」(以下、ナラティヴの権利)概念を用いることによって、国家だけに焦点を当てる多文化教育の構想は、グローバル化し相互依存する世界においては不十分であると主張する。歴史教育やシティズンシップ教育を通して奨励されるナショナルなナラティヴ(national narratives)は、マイノリティの視点を否定するだけでなく、国家の排他的な見方を強化し、国民国家のヘゲモニーを維持する。近隣諸国は、それぞれの学校カリキュラムを通して、しばしば互いに矛盾する別々のストーリー(story)を語る。そのプロセスは、批判的思考を促す教育的目標よりもプロパカンダに近くなり、自国のみならず、より広い世界の正義や平和の実現にもほとんど貢献することがない。ナショナリズムや国家的優越性の感覚を増進することは、移民の地位を弱め、それぞれの地域での協力やグローバルな協力を蝕むだろう。そうした視点から本論文は、多文化教育を再考する必要があることを主張するものである。とりわけ、国家をコスモポリタンなものとして再構想する必要があることを指摘する。国際的に合意を得た人権に関するプロジェクト――それ自体がコスモポリタンな試みである――のツールを用い、かつ人権教育の理念に則り、議論を進めよう。そうすることで、ローカルからグローバルまであらゆる規模での正義と平等を支える多文化教育の概念を発展させることが可能になる。
Full-Text

http://ir.library.osaka-u.ac.jp/repo/ouka/all/60441/aes22-065.pdf

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