紀要論文 ドイツにおけるイスラーム宗教教育の展開とその社会的背景に関する一考察
Introduction of Islamic Religious Education in Germany and Resulting Issues
ドイツ ニ オケル イスラーム シュウキョウ キョウイク ノ テンカイ ト ソノ シャカイテキ ハイケイ ニ カンスル イチコウサツ

山根・堀江, 絵美  ,  Yamane-Horie, Emi

21pp.101 - 115 , 2016-03-31 , 大阪大学大学院人間科学研究科教育学系 , オオサカ ダイガク ダイガクイン ニンゲン カガク ケンキュウカ キョウイクガクケイ , Department of Education Graduate School of Human Sciences, Osaka University
ISSN:13419595
NII書誌ID(NCID):AN1055404X
内容記述
公教育における宗教教育が必修化されているドイツにおいて、イスラームの宗教教育は長く実施されてこなかった。しかし、近年ではキリスト教両派との同権化、不平等の是正を求めるムスリム側からの強い要望と移民の社会的統合という観点から、ドイツ各州においてその導入に向けた動きが活発化している。ドイツの動向を詳細に確認した結果、現在ドイツの多くの州では主に「宗教的知識教育」または「宗派教育」の異なる二つのタイプでイスラーム宗教教育が実施されており、州政府当局と地域のイスラーム団体とが協力して、課題となっていた宗教団体の問題やカリキュラム開発、教員養成に取り組んでいることが明らかとなった。また、移民の統合が社会的課題として議論される中、イスラームの宗教教育を通じて民主的なムスリム移民を育成することで、ドイツ社会への統合を促進することも目的の一つとなっていた。しかし、民主的/非民主的という二分化は恣意的なものであり、宗教を学ぶ権利を形式的に保障しつつも、イスラームのスティグマ化とムスリム側のみの変革が求められるというマジョリティとの非対称な関係性が再生産されているという課題も浮き彫りになった。
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http://ir.library.osaka-u.ac.jp/dspace/bitstream/11094/57414/1/aes21-101.pdf

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