紀要論文 新たな仕方で世界を描くこと : 前期サルトルの哲学的企図についての試論
Describing the World Anew : An Essay on the Philosophical Aim of Sartre’s Early Works

赤阪, 辰太郎  ,  アカサカ, シンタロウ  ,  Akasaka, Shintaro

37pp.87 - 103 , 2016-03-31 , 大阪大学大学院人間科学研究科 社会学・人間学・人類学研究室 , オオサカ ダイガク ダイガクイン ニンゲン カガク ケンキュウカ シャカイガク ニンゲンガク ジンルイガク ケンキュウシツ , SOCIOLOGY, ANTHROPOLOGY, AND PHILOSOPHY Graduate School of Human Sciences OSAKA UNIVERSITY
ISSN:02865149
NII書誌ID(NCID):AN0020011X
内容記述
本稿の目的はフランスの哲学者ジャン=ポール・サルトル(1905-1980)の前期著作群を、与えられたあり方とは別の仕方で世界を組織化することを可能にするような理論の探究、という一貫した哲学的企図をもつ試みとして提示することにある。『情動論素描』(1939)と『想像力の問題』(1940)においてサルトルは、情動と想像のなかに、所与の現実を上書きする能力を見出す。この契機は、情動論では行為の不可能性において発見され、想像力論では自由の問題と関連づけて論じられる。その後、『存在と無』(1943)の行為論では、以前の業績を踏まえつつ、現実的な状況への介入について論じられる。ここにわれわれは、世界の組織化の意味の変化、つまり、主観的印象から、実際の行為による外在化への移行を見出す。戦後の著作でサルトルは書く行為について論じる。書く行為は、言語のもつ共有可能性を理由に、他者にとっての世界経験を否応なしに変える。われわれはここに、所与の世界にもたらされた変化が他者に伝播し、間主観的な広がりを獲得することを発見する。
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http://ir.library.osaka-u.ac.jp/dspace/bitstream/11094/54575/1/ahs37_087.pdf

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