Departmental Bulletin Paper The Cognitive Process of Objectivization in Different Cultures: A Japanese/English Comparison
客観化の認知プロセスに関する文化的差異 --形容詞表現に影響を及ぼす価値観の日英比較--

SUGAYA, YUSUKE

23pp.83 - 105 , 2017-12 , 京都大学大学院人間・環境学研究科言語科学講座
NCID:AA11467856
Description
文化心理学は基本的な認知プロセスでも文化・社会的影響を強く受ける事を実証した。客観化とは主観から客観への変化で主体と客体の関係性が変化する事を表す。その抽象性の高さの為に非常に汎用的である。当然、主観性や客観性は言語に関連し認知言語学では重要なテーマとして扱われ日本の認知言語学で日英対照研究が盛んになされる。本研究では概念を明確化する為に主観と客観またはそれらの間の変化を4つに分類した上で、文化心理学の成果を基に西洋的な客観化プロセスが2種類、東アジア的な客観化プロセスが2種類あると仮説を立てた。心理学・認知的側面からのアプローチの為、従来の認知言語学の仮説とは整合せず批判的である。以上の仮説を評価又は形容詞表現に関して具体化し2つの実験で実証した。1つ目が言語文脈により比較対象を呈示した価格の高さに関しての評価、二つ目が視覚文脈により比較対象を呈示した物体の高さに関しての評価の課題である。双方に於いて、日本語話者は聞き手や第3者の評価を自分の評価に含め、英語話者は周りの影響を受けず自律的に評価した (但し、両者とも主体と客体を切り離して判断する事はなかった)。一般的に言えば、本実験結果は「東アジア文化はより包括的な見方で他者との関係により判断しようとし、西洋文化は局所に集中し自律的な判断を試みる」という文化心理学の研究仮説を言語学的にも支持する結果となった。
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http://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/230344/1/pls23_83.pdf

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