Thesis or Dissertation 大気圧センサを用いた口腔内変化測定の活用の検討

佐久間, 利喜

2015-09-24 , 新潟大学
Description
学位の種類: 博士(歯学). 報告番号: 甲第4072号. 学位記番号: 新大院博(歯)甲第332号. 学位授与年月日: 平成27年9月24日
発音時や嚥下時には軟口蓋が挙上し鼻腔と咽頭腔を遮断する鼻咽腔閉鎖が生じる.閉鎖が不良な場合,構音と嚥下に影響を及ぼす.我々は,発音や嚥下の円滑な遂行に係わる鼻咽腔閉鎖機能を,開閉の有無だけでなく定量的に評価するため,口腔・咽頭内に形成される管腔内での容積変化に着目し,大気圧センサを用いて口腔機能遂行時の口腔・咽頭内圧をチェアサイドで計測可能な小型の記録システムの作製を行い,ガス流体の移動時の記録を行った.被験者の切歯乳頭部,硬軟口蓋移行部,中咽頭にセンサを設置し内圧記録を,舌骨上筋活動,音声の同時記録を行った.測定は,吸気時と発音時とした.吸気動作開始図と共に,陰圧方向への圧変化(-8.0から-9.0 kPa)が記録された.このことは,吸気による管腔内の空気容積の減少が示唆される.母音産出時は明確な圧変化が記録されなかった.これは,構音動作時には鼻咽腔が閉鎖されるが口唇は閉鎖されないことで,管腔は閉鎖空間とはならず圧変化が見られなかったことが示唆される.子音産出時は,一過性の有意な陽圧方向への圧変化(1-2 kPa)が記録された.このことは,子音産出時には鼻咽腔が閉鎖され,舌がそれぞれの構音点に接触することで声道抵抗を上昇させ,呼気流が高い抵抗の声道内を通過する過程で圧の上昇を誘発し,結果として摩擦音や破裂音を産出していることが示唆された.一連の記録システムは,小型の大気圧センサを用いて,空間内に生じる陽圧並びに陰圧方向の圧変化を高い時間分解能で記録することを可能としたシステムである.規格化された製品ではないため,定点測定とはならず設計の自由度は高い.今後は,鼻咽腔閉鎖不全の診断やその予後の評価などに用いられることが期待される.
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http://dspace.lib.niigata-u.ac.jp/dspace/bitstream/10191/35567/1/h27ndk332_a.pdf

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