Thesis or Dissertation プロテオーム解析におけるフケ混入データの自動抽出・除去プログラムの開発

牧口, 智夫  ,  Makiguchi, Tomoo

pp.1 - 16 , 2015-03-23 , 新潟大学
Description
学位の種類: 博士(医学). 報告番号: 甲第3983号. 学位記番号: 新大院博(医)甲第629号. 学位授与年月日: 平成27年3月23日
プロテオミクス解析により、タンパク質発現に差異のあるタンパク質が探索され、多くの疾患バイオマーカー候補が見出されている。その中で非標識タンパク質定量解析法は質量分析(MS)装置によるタンパク質同定に使われた未標識(ラベルフリー)のMSスペクトルからペプチドイオンとフラグメントイオンの強度を利用してタンパク質の相対発現レベルをスペクトル指数 (SI_N)として表す方法で、注目されている手法である。質量分析装置の性能向上により検出感度が高まるにつれ、実験者や実験環境から由来するフケの測定サンプル へのコンタミが問題となっている。この問題を解決するため、 Microsoft社のプログラミング言語 VBA :Visual Basic For Applicationを用いExcelアプリケーション機能をカスタマイズすることにより、MSタンパク質検索エンジン(MASCOT)より出力されたタンパク質同定結果から簡便に注目するタンパク質のSI_Nを表示させ、サンプル中にフケ(dandruff, D)による汚染があった場合にフケ由来タンパク質の強度 (SI_<GI>)を減算しフケ混入分を除き、サンプル本来のSI_N値を求めた値SI_N(-D) を表示するプログラムの開発を行った。プログラムの開発にあたっては、Western blottingによりフケに発現しているケラチンの確認を行い、その後、ヒトの腎組織(皮質)由来ペプチドサンプルに予め調整したフケペプチドを5% 、10% 、20% 、30%、50% 、60%、80% 、100%の割合で添加した後に質量分析し、それらのタンパク質同定結果からフケ特異的ケラチン: KRT1 、KRT10 をフケの内部標準物質として、それらのSI_<GI>回帰分析により、 フケの混入率を推測することが可能になった。本研究では、ペプチドサンプルのMASCOT同定結果から調べたいタンパク質の同定情報をスペクトル指数 (SI_N)として表示し、フケによるコンタミが判明した場合、フケ成分のタンパク質分を除去するプログラム、SI_N(-D) を開発した。SI_N(-D) は、フケ混入率が80%までフケ混入がないサンプルのSI_Nと有意差はなかったが、フケ混入率が30 %を超えるとサンプル中の元サンプルタンパク質量が減少することによりそれらのタンパク質自体が同定さないケースも発生したため、データの信頼性は極端に低下したと考えられる。そのため 30 %を超えるコンタミが判明した場合は、そのデータを使用しないことが望ましいと考えられた。
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http://dspace.lib.niigata-u.ac.jp/dspace/bitstream/10191/32267/1/h26nmk629_a.pdf

http://dspace.lib.niigata-u.ac.jp/dspace/bitstream/10191/32267/2/h26nmk629.pdf

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