Journal Article 妊娠中のヨガ(マタニティ・ヨガ)の有効性に関する文献的考察(システマティック・レビュー)

川西, 康之  ,  Hanley, Sharon J.B  ,  田端, 一基  ,  中木, 良彦  ,  伊藤, 俊弘  ,  吉岡, 英冶  ,  吉田, 貴彦  ,  西條, 泰明

62 ( 5 )  , pp.221 - 2223 , 2015-5
ISSN:0546-1766
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目的 妊娠中のヨガ(マタニティ・ヨガ)実践の効果について、近年様々な予防的、治療的効果が研究報告されている。それらをランダム化比較対照試験(RCT)に限って系統的に整理した研究報告は認められていない。本研究の目的は、系統的レビューによって、RCTとして報告されているマタニティ・ヨガの効果と、その介入内容、介入方法、実践頻度の実態とを明らかにすることを目的とする。方法 文献検索には、米国立医学図書館の医学文献データベースPubMedを用いた。採用基準として、研究デザインがRCTであり、対象者を妊娠中の女性、介入内容をヨガの実践とする論文を採用した。結果 結果54編が検索され、このうち採用基準に合致した8研究10編を対象とした。健常妊婦を対象とした4研究において、その効果を報告した項目は、分娩時の疼痛・快適さ、分娩時間、妊娠中のストレス、不安、抑うつ、妊娠関連ストレス、QOL(生活の質)、対人関係の一部であった。うつ状態の妊婦を対象とした2研究では、抑うつ、不安、怒り、足の痛み、背部痛などが改善するとの報告と、抑うつ、不安、怒りなどの改善は対照群と同等とするものがあった。肥満や高齢等のハイリスク妊婦を対象とした1研究では、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、子宮内胎児発育遅延が有意に少なく、ストレスも減少していた。腰痛妊婦を対象とした1研究では、腰の痛みの自覚が改善していた。介入内容・介入方法・実践頻度において、介入内容は、抑うつの妊婦を対象とした2研究が身体姿勢のみであったのに対し、他の6研究では身体姿勢に加え呼吸法と瞑想が行われていた。介入方法は、講習のみのものと、自宅自習を併用するものとがあった。実践頻度は、報告によって様々であった。結論 マタニティ・ヨガにより、妊婦の腰痛が改善する可能性が示唆された。他に精神的症状(ストレス、抑うつ、不安など)、身体的症状(分娩時疼痛など)、周産期的予後(産科的合併症、分娩時間など)などが改善する可能性も示唆されていたが、今後もさらなる検証が必要と考えられた。介入内容・介入方法・実践頻度は研究により異なっており、対象者の特徴や各評価項目に沿った、効果的な介入内容、介入方法、実践頻度を検討する必要がある。今後も、RCTを中心とした研究報告が行われることが期待される。
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http://amcor.asahikawa-med.ac.jp/modules/xoonips/download.php?id=2015289038

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