紀要論文 『学問のすすめ』考 : 前期福沢諭吉の思想構造
『ガクモン ノ ススメ』コウ : ゼンキ フクザワ ユキチ ノ シソウ コウゾウ
Y. Fukuzawa's conceptions of civilization in the beginnings of the Meiji era

渡邉, 憲正

38pp.34 - 50 , 2016-03 , 関東学院大学経済経営研究所
ISSN:13410407
NII書誌ID(NCID):AN10441484
内容記述
本稿の目的は,西洋諸国がアジアに迫る19世紀後半の日本を生きた福沢諭吉(1835-1901)が前期諸著作,とりわけ『学問のすすめ』において示した思想構造を,1)「未開-野蛮-半開-文明」という文明史観,2)国民国家形成の前提をなす天賦人権説と擬制契約説的政体論(立憲政体論),3)アジアで万国公法を基礎とした国家独立を求める対外関係論,からなる思想として再構成し,これが19世紀型の思想構造を表明したものであることを示すところにある。それは,たんに民権論でもたんに国権論でも尽くすことのできない複合体であり,前期福沢の思想構造を端的に示すテーゼ「一身独立して一国独立する」も,「個人的自由と国民的独立」の18世紀型古典的均衡を表すのではなく,西洋諸国と東洋諸国の圧倒的な不均衡の下で,文明による独立侵害の脅威に晒され恐怖の中に独立の気力を求める者の宣言であったことを主張した。
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