紀要論文 多重迷走神経理論による神経性過食症理解の可能性について
Polyvagal theory and psychopathology of Bulimia nervosa

花澤, 寿

内容記述
[要約] 既存の治療法ではその効果に限界が指摘されている神経性過食症の精神病理および治療について,近年トラウマ治療を中心に新しい心理療法の基礎理論として注目されている多重迷走神経理論を援用し,共食不全論と関係づけて新たな視点から検討を試みた。過食症者は,低い自己評価のため,対人関係で適度な依存や健全な自己主張をすることが難しく,ストレスを社会的関わりシステムを用いて解消することが困難なため,過食嘔吐行為を代償的に用いて交感神経系の緊張の緩和を図る。過食嘔吐行為のもつ共食からの分離という特徴のため,社会的関わりシステムの機能不全を代償するために行われる過食が,さらに社会的関わりシステムから患者を遠ざけていくという悪循環が成立することが過食症の難治性の一要因として考えられた。そこから,社会的関わりに関わる腹側迷走神経系の機能不全に働きかける治療法の可能性を指摘した。
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http://opac.ll.chiba-u.jp/da/curator/104461/S13482084-65-P349-HANA.pdf

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