紀要論文 フランスの共同会計監査役制度
Joint Audit of France

蟹江, 章

66 ( 1 )  , pp.3 - 12 , 2016-06-09 , 北海道大学大学院経済学研究科
ISSN:0451-6265
NII書誌ID(NCID):AN00070036
内容記述
フランスでは,1996年に,大規模企業や資本を一般大衆から調達する企業における財務的透明性と安全性を強化し,不正リスクを減らすことを目的として共同会計監査役制度が導入された。現在,会計監査役の独立性および監査の質を改善し,法定監査市場における過度の集中を制限するために,連結財務諸表公表会社において共同会計監査役制度が維持されている。本稿における分析によれば,フランスを代表する大規模なグローバル企業においては,Big4と呼ばれるグローバル監査事務所による監査市場の寡占状態が見られ,必ずしも目的が達成されているとはいえない。一方,監査の質については,Big4が共同会計監査役の職務の多くを担っていることから,一定以上の水準が確保されているものと推定することができ,企業側も高い品質の監査を求めてBig4を選任していると考えることができる。ただし,共同会計監査役制度によって監査の質が有意に高まっているという明確な証拠は見出せず,この制度が監査の質を高めるのに有効な仕組みであるかどうかを評価するためには,別途より詳細な実証的分析が必要であろう。
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